断面図

ロフト

1階

2階

地下倉庫

台所

食堂

書斎

第1層吹抜

第2層吹抜

KTO大間木の家

2005

南西の角からテラスを見る。将来2階にもデッキが設けられるように
フレームが用意してある。この右手が南で2階建隣家が迫っている。

南側道路から建物の南西側を見る。左手にある総2階の建物が南側を塞いで
いる。隣の2階屋根越しにしか採光は確保できない状況である。
1階のベンガラ色の柱のところが玄関。これに通じる2m幅の通路がアプロ
ーチ。

リビングから食堂を通してテラスを見る。右手の緑と黄色と白の戸がある戸棚は、
食堂と台所を仕切る、福岡の大川で特注して製作し運んだカップボード。
左手が南で隣家が迫っているため、この窓からは光はほとんど入らない。通風
が主な目的だが、ロールスクリーンを下げておくと窓の存在だけが感じられ、部
屋に広がりが出る。

化粧室の戸棚も大川で
作った。入口から見えな
い側に歯ブラシ立てなど
を作るようにしている。

和室から右回りに、台所・食堂・テラスと繋がる。
炉が伐ってあり炉縁と銅板炉が用意してあるが、
当座は畳を敷いてご主人の書斎として使う。
炉縁は群馬で調達した、瓦を焼いて作ったもの。

2階の床に立ち、1層目吹抜とその上の2層目吹抜を見たところ。
2層目吹抜と北側の居室とは強化ガラスの手すりと障子で仕切られ
ている。障子を明け放つと全体がワンフロアーのように繋がる。

1階食堂から見上げ
る。1層目吹抜、2層
目吹抜、さらにその
上のトップライトから
たっぷりと陽が入っ
てくるので南側が塞
がれていることが感
じられない。

ロフトには天井照明が設けてあり、これを障子状のカバーで和らげている。ただしこれに
はもうひとつ使い道があって、右の写真のように照明器具を代える時、障子を下げると人
が立てる高さになる仕掛け

南側を総2階の隣家にさえぎられて、陽もささず風も通らない敷地と建物を親
から受け継ぎ、途方にくれてあちこちモデルハウスを見学に行ったり、ハウスメ
ーカーの提案を受けたりしていたが、ピンと来るものがなく諦めかけていたご夫
婦。
それでもまだ子供が小さいし、急ぐこともないのでとりあえず現在は検討中と、
私のお付き合いする工務店のキャンペーン会場にふらりと現れたところでお会
いした。
左の断面図のような考え方を提示したところ、こんなことが可能なのですか、と
吃驚されて、少し建てる気なってきた様子。子供が大きくなって時期が来たら
またとその時に・・・と別れた
それから2年ほどして、思ったより建物の老朽化が速く進んでいるので、建替
えることのしたと連絡が入って、打ち合わせを再開し設計着手。
ほぼ最初のアイデアを生かしたままで設計をまとめることができ着工。
しかし担当した工務店からあとで聞いたところによると、棟領が総2階建てだ
が少々手がかかるといわれて現場を始めたが、何のことはない 実は地下1
階・地上3階 合計4階建てを押しつけられてだまされたとぼやいていたとか。

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南側キャットウォークから北側居室を見る。
障子を閉めて居室を独立させた状態。

障子を開放したところ。強化ガラスの手すりが現れる。

南西側のキャットウォークから居室側を見る。手前左が書斎。
奥はサンルーム。

こんな空間を作りたいと書いた室内透視図