南天神 (UR都市機構)

2008

左は従前写真。正面のずっと奥がマンションの入り口で、
ここからは気配すらも感じられない。そこで道路沿いにア
ルミフレームのゲートを作ってこれを新しい玄関とした。

杉板の木目を転写したコンクリート打ち放しと燻し銀色の
タイル、これにステンレスカラーのアルミパネルを加えて
全体を構成した。下の門扉は無垢のスチールに鋸目を
入れて古色仕上げを施した。

中央の黒タイル壁の後ろは元々あった共用ゴミ置き場。これの両側に新しく
コンクリート壁を2枚建て、水平力を負担させた。これによりゲートの両側の
壁は上から吊っているような形になっている

自転車置き場側の通路は
アルミスパンドレルを張って、
設備管を隠した。

ガラスブロック壁を取り払い
大判のガラスを入れ下の部
分を地窓風に透明ガラスと
し、将来生育した屋外の植栽
を楽しめる仕掛けとした。

照明器具を見せず間接照明で構成した夜景

UR都市機構のマンション「南天神」はその立地性の良さから、
有数の高賃料が期待出来る物件である。
ところが玄関が奥まっており、道路に面して意味のないスチー
ルフレームとけばけばしい募集看板が立つだけで、マンション
の存在すら伺い知れない。
周囲に高級感のある民間マンションが立ち並び、完全に埋没し
てしまっていた。
この状況を改善し南天神を再生することが、我々に与えられた
使命である。
当初玄関を広げて、表の道路から見えるようなデザインを検討し
たが、市役所は増築扱いとなるので既存不適格の恐れがあると
認めてくれない。
そこで次の手として、新しい玄関を道路沿いに作ることを考えた。
その結果、シャープなフォルムのゲートが誕生することになった。
右上の写真にある建物銘板は、デザイン書道及びアートディレ
クターとして活躍される、平松聖悟氏にお願いした。

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